不用品回収業者が対応できる産業廃棄物処理はどんなもの?

不用品回収業者が産業廃棄物収集運搬業許可を取得すると、産業廃棄物の運送業務が可能になります。 産業廃棄物とは、事業活動から排出されたごみの中でも法令によって定められた20種類のごみのことです。以下の20種類が産業廃棄物に該当します。

  • 燃え殻(石炭がらやコークス灰など)
  • 汚泥(工場廃水等処理汚泥など)
  • 廃油(廃潤滑油、廃燃料油など)
  • 廃酸(廃硫酸、廃塩酸など)
  • 廃アルカリ(廃ソーダ液など)
  • 廃プラスチック類(合成繊維くず、合成樹脂くずなど)
  • ゴムくず(生ゴム、天然ゴムくず)
  • 金属くず(研磨くず、スクラップなど)
  • ガラスくず、コンクリートくず、陶器くず
  • 鉱さい(ボタ、不良石炭など)
  • がれき類
  • ばいじん
  • 紙くず
  • 木くず
  • 繊維くず
  • 動物性残さ
  • 動物系固形不要物
  • 動物のふん尿
  • 動物の死体
  • 以上の産業廃棄物を処分するために処理したもので上記19種類に該当しないもの

産業廃棄物処理

紙くずや木くずは一般家庭でも出るごみではありますが、あくまで事業系のごみのみが産業廃棄物に該当します。例えば、パルプ製造業や建設業などが事業活動で出すごみは産業廃棄物となるので注意が必要です。一方、事務作業で使ったメモは産業廃棄物として処分する必要はありません。産業廃棄物は有害な化学物質を含んでいる可能性があるため、適切に収集・運搬・処理をする必要があります。

不用品回収業者が産業廃棄物収集運搬業許可を持っていれば、条件付きではありますが、エアコン、テレビ(ブラウン管・液晶・プラズマ)、冷蔵庫・冷凍庫、洗濯機・衣類乾燥機といった家電4品目が回収できるようになります。

産業廃棄物収集運搬業許可を取得することで、不用品回収業者として仕事の幅が広がるでしょう。

パソコン等の不用品を捨てる時には「Pマーク」取得事業者に回収してもらおう

パソコン等の不用品を捨てる

自宅で使わなくなったパソコンを業者に回収してもらう場合、どのような基準で選んでいますか?たいていは無料であるとか、手軽に利用できる等の利便性で選んでいる場合が多いでしょう。 しかし、何も考えずに業者に依頼すると捨てたパソコンから個人情報が漏洩してしまい、最悪の場合、漏洩した個人情報を犯罪に利用されてしまうリスクがあります。
中には「ちゃんとパソコンを初期化しているから大丈夫じゃないの?」と考える方もいるかもしれませんが、それは大きな間違いです。

実はパソコンを初期化しても、パソコンの中の個人情報等のデータは残ったままです。このような個人情報等のデータを消去するためには、専用の消去ソフトを利用しなければなりません。しかし、消去ソフトでも完全に近い状態で消せるものは高額ですし、ソフトによっては1回しか利用できません。さらに、消去ソフトを利用する場合、消去が終了するまで何時間もかかってしまい、仕事等で忙しい方には不向きです。

Pマークを取得した事業者

そこで、Pマークを取得した不用品回収事業者を探すという方法があります。

Pマークは正式名称を「プライバシーマーク」といい、第三者機関が一定の基準以上の個人情報保護体制を確立していると認めた業者に付与します。また、一度付与されたら永久に認証されるわけではなく、2年の有効期限があり、続けてPマークを使用したい場合は更新申請をして再度審査を受けなければなりません。なお、個人情報の漏洩をした事業者は認証を取り消されます。

このようにPマークは第三者機関によって厳格な運用がされていますので、Pマークを取得している不用品回収事業者は取得していない事業者に比べて高度な個人情報保護体制を確立していると言えます。
よって、パソコン等の個人情報が詰まった不用品はPマークを取得した事業者に回収してもらいましょう。